作業服を適当に選んではいませんか?作業の際に着用する作業服は、仕事になくてはならない相棒です。何だか疲れがたまりやすい、作業がはかどらない、それは相性が合っていない作業服を選んでいるのが原因かもしれません。
快適に仕事をするためには、デザインだけでなく、材質に注目することが大切になってきます、今回は、作業服の材質別の特徴について紹介しましょう。
材質の重要性
作業着は、毎日、何時間も仕事をする間着用するものです。そのため、一般的な衣服以上に、機能性を考えて選ぶことが大切となります。機能性のみならず、生産性、労働意欲に大きな影響を与えるのが、作業着に使われている材質です。
重労働なのに、動きづらい作業服を選んでしまうと、事故や怪我も起りやすくなってしまうでしょう。作業服を選ぶ時は、どのような材質が使われているのか必ず確認しなければなりません。
作業服の材質の特徴は
自分に合った作業服を探す手がかりは、材質にあります。どのような環境で働くかによって、作業服は使い分けることが大切です。ここからは、作業服の材質の特徴について紹介しましょう。
ポリエステル
ポリエステルは、石油や石炭などを原料として作られた、化学繊維です。ポリエステルは丈夫で切れにくく、耐久性に優れているという特徴があります。人工的に作られているため、害虫などのエサになることもありません。
また、動きやすく快適なので、活動量の多い仕事をしている人にはピッタリと言えるでしょう。ただ、ポリエステルは熱に弱いという特徴あります。そのため、火を使ったり、気温が高い場所で作業したりする場合は、あまり向いていない材質と言えます。
綿
ポリエステルと違い、綿は科学的な加工がされていない天然繊維です。天然繊維は肌着に適しているという特徴があります。肌触りが心地よく、身につけても不快感を感じないので、長時間作業をしても疲れにくいでしょう。
綿は耐久性に優れているだけでなく、火や電気に強いです。そのため、火気や静電気が発生しやすい現場では、とても重宝するでしょう。ただ、天然素材ゆえに虫食いの被害にあいやすかったり、洗濯時に縮んだりしやすかったりという弱点もあるので、注意しましょう。
麻
夏に特におすすめなのが、麻です。麻は夏の洋服によく使われており、通気性に優れています。肌触りもスッキリしていて、肌にまとわりつくこともありません。また、麻は綿の4倍の吸水性があると言われ、汗をかいてもよく吸収してくれます。
高温多湿の場所で長時間にわたり作業をするならば、麻が使われている作業服を選んでみましょう。
ナイロン
ナイロンも、ポリエステルと同じ、化学繊維でできています。そのため、かなり似たような性質を持っているのですが、繊維が伸びやすさはナイロンに分があります。また、ポリエステルより若干軽いのもナイロンのメリットとなる部分です。
ナイロンは摩擦にとても強く、強度は綿の10倍と言われるほどです。ですから、洗濯しても劣化することはほとんどないでしょう。
ウール
すでにご存知だとは思いますが、ウールとは、羊の毛のことを言います。ウールは保温性が高く、ニットやセーター、マフラーなど、冬の定番アイテムに多く使われています。そのため、寒い冬の現場でも、ウールの作業服を着れば、快適に作業をすることができるでしょう。
冬の防寒着としてのイメージが強いですが、熱伝導率が低く、夏にも十二分に活躍してくれます。
ただ、ウールは使いこむと、繊維が互いに絡みあい、フェルト状になってしまう弱点があります。ウールはデリケートなので、大切に着用していくことが大切です。
アクリル繊維
ポリエステルやナイロンと並び、3大合繊繊維とも言われています。ただ、アクリル繊維は、上記で紹介したウールに似ている性質を持っています。ウールのように柔らかさや保温性があるので、冬の現場で重宝するでしょう。
ウールとは違い、合繊繊維特有の丈夫さがあり、洗濯にも強いのが嬉しい所です。ただ、アクリル繊維には吸水性がなかったり、静電気が起りやすかったりというデメリットもあります。暑い中や、静電気が発生しやすい場所では、アクリル繊維の作業服はあまり向いていません。
結局どれを選べば良いの?作業服の材質による違い
ここまで、材質による特徴について紹介しました。ただ、特徴がわかっても、似たようなものも多く、結局どれを選べば良いのかと悩んでしまうこともあるでしょう。ここからは、作業服を選ぶ時のコツについて紹介しましょう。
ストレッチ性に注目しよう
生地の伸張性や弾力性が高いもの全般を、ストレッチ素材と言います。ストレッチ性の高いものを選ぶと、身体への負担が少なく、りラックスして作業をおこなうことができるでしょう。また、ストレッチ性が高いと、ハードな現場でもテキパキ動けるので、ケガの予防にもなります。
快適に仕事をしたいならば、ストレッチ性や伸縮性に注目してみましょう。
耐久性の高いと危険な現場でも安心
いざという時に身を守ってくれるよう、耐久性も必ず作業服に必要になる機能のひとつでしょう。工場や建設現場などでは、危険な作業をおこなうこともあります。丈夫で壊れにくい、摩擦に強い、火に強い、雨や風に強いなど、安全に仕事をするためにも耐久性が優れているものを選んでいきましょう。
耐久性が高ければ、同じ作業服を長く使い続けることにも繋がっていきます。
快適に作業したいなら通気性をチェック
通気性とは、空気を通す性質のことです。どれくらい空気を通すかは、生地の密度、厚さ、加工などによって変わってきます。通気性が悪いと、熱気や汗を逃がせにくくなるので、熱い場所で作業をする時は熱中症になるリスクも高まってしまうでしょう。
一生懸命働いたり、動いたりすると、いっぱい汗が出てきます。通気性が悪いと、汗が蒸発せず、衣類のなかは高温多湿な状態に。汗で作業服がベタベタしていては、不快感極まりなく、作業も滞ってしまうでしょう。通気性は快適性に深い関わりがあります。
作業服を選ぶ時は、通気性も必ずチェックするようにしてみましょう。
材質の特徴を知れば作業服選びが楽になる
作業服は実に様々な種類があり、正直どれを選べば良いのかわからなくなってしまいます。そんな時は、作業服の材質に注目してみましょう。それぞれ、強みや弱みがあり、特徴を理解すれば自分の仕事にピッタリの作業服を見つけることができます。
適切な機能を備えた作業服であれば、無理なく快適に作業を続けることができるはずです。